家を売る前に「リフォームしたほうが高く売れるかも」と考える方は少なくありません。特に築年数が経過した物件をお持ちの方にとっては、見た目の印象が気になるところでしょう。

しかし、実際にリフォームすることで本当に利益が出るのか、沖縄の不動産市況を踏まえて慎重に見極める必要があります。今回は「リフォームしてから売るべきかどうか」の判断基準と、その費用対効果についてお伝えします。

中古住宅市場で重視されるポイントとは？

現在の沖縄県内の中古住宅市場では、築20年以上の物件が数多く出回っており、買い手も“リフォーム前提”で購入することに慣れている傾向があります。

とくに注目されているのは「立地」「構造」「土地の広さ」であり、内装のきれいさは二の次になるケースも多いのが実情です。

「フルリフォーム済み」と広告に出せば一定のインパクトはありますが、その分、物件価格が高くなるため買い手層が限られてしまうリスクも出てきます。

リフォームの費用と回収率

たとえば以下は、よくある改修にかかる目安の費用です（すべて税込）

• クロス全面張替え：約40～60万円
• キッチン交換：約80～120万円
• 浴室リフォーム：約90～150万円
• 外壁塗装：約100～200万円

合計すると、200〜400万円ほどの出費になる可能性があるのです。

一方で、中古住宅のリフォームによる価格上昇は10～20％程度にとどまることが多く、費用すべてを回収できる例は少数です。

すべてを直す必要はない！選ぶべき“軽リフォーム”

売却前に何かしらの手を加えるなら、費用が少なく印象アップにつながる“軽リフォーム”がおすすめです。たとえば以下のようなものです。

• プロによるハウスクリーニング（2LDKで約3〜5万円）
• 水回りの部品交換（シャワーヘッドやパッキン）
• 玄関ドアや室内ドアの簡易補修
• 照明を明るいLEDに交換

これらは「第一印象を良くする」ことに貢献し、数万円の投資で物件の見え方が大きく変わる可能性があります。

沖縄ならではの注意点

沖縄は紫外線や塩害の影響を受けやすいため、屋根や外壁の痛みが目立つ物件も多いです。外観の印象が悪いと内覧前に敬遠されることもあるため、「外壁や屋根の補修」が最低限の対策として検討されやすい項目です。

また、湿気対策やシロアリ対策が施されているかを問われるケースもあり、事前に業者の診断を受けておくのも効果的です。

売主の目的に応じて使い分けを

不動産会社としての視点から申し上げると、「高く売りたい」「早く売りたい」など売主様の目的によって、リフォームの有無は変えるべきだと考えます。

たとえば時間に余裕があり、将来的に投資回収を狙うなら一部リフォームは有効です。反対に、すぐに現金化したい方には「現状売却＋価格調整」の方がスムーズです。

当社では、実際の市場価格や物件の状態を踏まえ、「リフォームすべきか否か」も含めてご提案しております。

費用対効果は“ケースバイケース”で判断を

・リフォームにかかる費用は回収できないケースが多い

・沖縄では立地や土地の条件が重視されがち

・軽リフォームや清掃で印象アップは狙える

・目的に合わせて「直す」「現状売却」を選ぶのが鉄則

見た目に惑わされず、冷静に数字で判断することが失敗を防ぐカギです。ご不安な方はぜひ一度、当社AHCまでご相談ください。状況に応じた適切なアドバイスをお約束いたします。