不動産を売却する際、想定外の出費に驚く方も少なくありません。特に税金や手数料などの費用は、事前に把握していないと「こんなにかかるの!?」と後悔することにもつながります。今回は沖縄で不動産を売却する際にかかる代表的な費用と、それぞれの注意点についてわかりやすく解説します。

売却時に発生する主な費用とは？

沖縄県内で不動産を売却する際に発生する費用は、以下の4つが主な項目です。

1. 仲介手数料

不動産会社を通じて売却した場合にかかる手数料で、売買金額によって変動します。宅建業法で上限が定められており、一般的には「売買価格×3%＋6万円＋消費税」が目安です。

例えば2,000万円の住宅を売却する場合、約72万6,000円が仲介手数料として発生します（2025年現在・税込）。

2. 譲渡所得税

売却益（購入時よりも高く売れた場合の差額）に対して課される税金です。所有期間が5年以下の「短期譲渡所得」は約39％、5年超の「長期譲渡所得」は約20％の税率となっています。

不動産を相続で取得した場合でも、この税金は発生する可能性があります。とくに注意したいのは、購入時の価格がわからないケース。取得費が不明だと「売却価格の5%」とみなされ、結果として高額の税負担になることもあります。

3. 登記関連費用（抵当権抹消登記など）

住宅ローンが残っている場合は、売却前に「抵当権の抹消登記」が必要です。司法書士に依頼することが多く、費用はおおよそ1万〜2万円ほどです。

また、相続した不動産の場合、名義変更の登記（相続登記）を行っていないと売却できないため、その費用も別途かかります。

4. その他の諸費用

・測量費用（売却する土地の面積確認が必要な場合）

・解体費用（古家付き土地で更地として売る場合）

・残置物処分費（家具や荷物の撤去）

状況により発生するものですが、特に相続物件や空き家では無視できない金額になることもあります。

見落としがちなポイント

・「売却＝全額手元に残る」と思い込まないこと

・売却前の「準備コスト」も想定すること

・税金は「売却した年の翌年」に支払いが発生するため注意が必要

とくに「売ったら終わり」と考えていると、後々思わぬ出費に戸惑うことになります。

沖縄での売却時の動きと傾向

2025年現在、沖縄県では地価上昇が続いているエリアもある一方、人口減少が見込まれる地域では売却が長期化する傾向があります。「今が売り時」と思っても、周辺の市況や買い手のニーズを正確に把握しておかないと、希望価格での成約は難しいのが現実です。

そのため、信頼できる不動産会社に早めに相談し、「いつ・どこで・どれだけの費用がかかるか」をクリアにしておくことが、不安を減らす第一歩となります。

まとめ：費用の把握が売却成功のカギ

不動産の売却では、税金・手数料・登記費用といった複数の費用が関係してきます。沖縄のように地価の差が大きい地域では、売却益の計算も複雑になりがちです。

事前に費用をしっかり見積もることで、売却後の後悔を防ぐことができますし、「思っていたよりも手元に残った！」という安心にもつながります。

沖縄での不動産売却に不安がある方は、一度ご相談して下さい。先の生活を見据え、最善の判断をしていきましょう。