沖縄で初めて賃貸物件を探す方にとって、「何から始めればいいのか分からない」「どこをチェックすれば失敗しないのか」といった不安はつきものです。家賃や間取りだけで決めてしまうと、生活スタイルに合わなかったり、予想外の出費が発生することもあります。

今回は、沖縄の不動産事情をふまえた失敗しない物件選びの3ステップをご紹介します。情報をしっかり押さえれば、将来的に安心できる暮らしへとつながります。

1.予算を明確にする（家賃は収入の3分の1が目安）

まずは家計に無理のない家賃を設定しましょう。一般的に家賃は手取り月収の3分の1以内が適正と言われています。たとえば手取りが20万円であれば、家賃はおおよそ6.5万円が上限と考えるのが安全です。

また、沖縄県は車社会のため、駐車場代やガソリン代などを含めたトータルコストで考える必要があります。家賃だけでなく、共益費・インターネット代・駐車場代などの月額費用をすべて合算して予算を見積もることが大切です。

2.エリアを選ぶ（生活スタイルに合わせる）

沖縄県内でもエリアによって特徴が大きく異なります。たとえば、那覇市や浦添市はバスの本数も多く便利ですが、家賃相場が高め（平均6.5〜7.5万円）です。一方で、豊見城市や糸満市、南風原町といったエリアは、利便性と家賃のバランスが良いとされています。

選ぶ基準は以下のような点を整理すると良いでしょう。

• 通勤時間や通学のアクセス
• スーパーや病院までの距離
• 静かな住宅街かどうか
• 台風時の浸水リスクが低いか

生活の優先順位に応じて、自分たちに合った地域を絞り込むことができます。

3.内見時のチェックポイントを押さえる

いよいよ内見。ここでしっかり確認をしないと「住んでみて後悔…」となる可能性が高まります。

沖縄の気候や建物事情に合ったチェックポイントは以下のとおりです。

• 風通しが良いか（湿気対策として最重要）
• カビや結露の跡がないか（特に収納内部）
• エアコンの設置状況と年式
• 駐車場の広さと使いやすさ
• 近隣住民の生活音（静かな環境か）

建物の見た目よりも、実際の住み心地や管理状態がどうかを冷静に判断することが大切です。

情報の“質”が未来を左右する

私自身、沖縄の不動産市場でさまざまなお客様と関わってきましたが、物件の“見た目”だけで決めた方ほど、住み始めてからの不満が多い傾向にあります。逆に、予算や生活スタイルから逆算して物件を選んだ方は、長く快適に暮らしている印象です。

物件数が多く、インターネットでも簡単に探せる時代だからこそ、「写真がキレイ」「条件が安い」という表面だけではなく、“生活してどう感じるか”という視点が必要です。

未来の安心のために

この3つのステップをしっかり踏めば、沖縄での賃貸生活はぐっと安心感が増します。初めての家探しでも焦ることなく、自分たちにぴったりの物件に出会う可能性が高まります。

家は、生活の基盤です。無理なく、納得して選ぶことで、毎日の暮らしが穏やかで快適になり、家族の安心感にもつながります。