沖縄で賃貸物件を探すとき、「家賃が安いから」「見た目がキレイだから」といった理由だけで決めてしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれることがあります。特に初めての引っ越しや、慣れない土地での生活スタートとなれば、情報の差が大きな後悔を生むことも。今回は、沖縄の賃貸物件でよくある“見落としがちな落とし穴”について、実際に寄せられる相談内容をもとに解説します。

見た目にだまされない！「築浅」＝安心ではない

外観がキレイだからといって、室内の快適さや建物の耐久性が保証されているわけではありません。沖縄は台風の多い地域であり、塩害や湿気による劣化が早く進むことが多いため、築年数が浅くても点検やメンテナンスの頻度によって住み心地に大きな差が出ます。

例えば、築5年の建物でも、メンテナンスがされていない物件では壁のひび割れや換気不良、カビの発生が確認されることがあります。一方で、築15年の物件でも、しっかりと管理されているものは快適に過ごせます。建物の「管理状況」を確認することが重要です。

「駐車場付き」＝必ずしも安心ではない

沖縄では自家用車が生活必需品のため、「駐車場付き物件」は魅力的に見えます。ただし、実際に“駐車場付き”と表記されていても、台数が限られていたり、駐車スペースが非常に狭いというケースもあります。

さらに、賃貸契約書の中で「駐車場利用料」が別途必要だったという事例も。契約時には、駐車スペースの広さ・場所・料金をしっかり確認することがトラブル回避につながります。

湿気とカビ問題を見逃さない

沖縄の気候は高温多湿。特に風通しが悪い物件では、1年を通してカビが発生しやすくなります。カビは健康に悪影響を及ぼすだけでなく、家具や家電の故障の原因にもなります。

内見のときに確認しておきたいポイントは次の3つです。

• 窓の数と配置（風通しを確認）
• クローゼットや押入れの湿気対策の有無
• 室内の消臭剤や芳香剤の設置（においをごまかしている可能性あり）

家賃だけで選ばない！“総支出”を計算しよう

家賃が安くても、共益費や駐車場代、インターネット使用料などが別途かかると、月々の実際の支出が想定より高くなることがあります。不動産情報サイトの表示価格だけを信じるのではなく、「毎月いくら出ていくか？」という視点で考えることが大切です。

また、契約時の初期費用（敷金・礼金・仲介手数料・保証料など）も物件によって大きく異なります。一般的に、沖縄の賃貸初期費用は「家賃の4～6ヶ月分」が目安とされており、たとえば家賃5万円の物件でも、契約時に20万円以上かかるケースもあります。

自分の条件に合った物件を探すには？

物件探しを始める前に、「自分が大事にしたい条件」を明確にすることが落とし穴回避の第一歩です。

たとえば…

• 通勤時間を30分以内にしたい
• 子育てしやすい環境（保育園や公園の近く）
• 駐車場が広くて2台確保できる
• 湿気が少なく風通しが良い部屋

このように希望条件を整理しておけば、妥協するべき点・譲れない点が見えてきます。

まとめ：後悔しないためのポイントは「情報の質」

物件探しで失敗しないためには、「条件だけで判断しない」「家賃だけで決めない」「契約内容をしっかり確認する」この3つが大切です。

沖縄は気候や立地の特殊性から、本土とは違った注意点があります。しかし、事前に情報をしっかり集め、冷静に比較していけば、後悔しない賃貸選びができます。

未来の安心を手に入れるためには、今、正しい知識を持つことが一番の近道です。