「家賃が安い！」――その一言だけで飛びつくと、後から大きなトラブルに巻き込まれることがあります。特に沖縄は地理的・気候的特徴が強く影響するため、家賃の安さだけで判断すると“安心”を買えない場合も。今回は、沖縄の賃貸市場で見かける“格安物件”に潜む代表的なワナと、回避するためのチェックポイントを解説します。

ワナ１：設備が古すぎて修繕負担が大きい

築年数が古い物件は家賃が安い傾向ですが、以下のリスクがあります。

• 給湯器・エアコンの故障頻度が高い
• 配管の劣化による水漏れや赤水発生
• 電気容量不足でブレーカーが落ちやすい

沖縄県住宅供給公社の調査では、築30年以上の物件は5年以内に何らかの設備トラブルが70％以上発生すると報告されています。契約前に、「設備の交換履歴」や「管理会社の修繕実績」を必ず確認しましょう。

ワナ２：通風・採光の悪さによるカビ・結露問題

安価な物件は立地や設計が優先度低めの場合が多く、風通しや日当たりが悪いことがあります。

• １面採光だけで湿気がこもりやすい
• 角部屋でないため窓が少なくジメジメ
• 共用廊下で日光が遮られ、室内が暗い

沖縄は高温多湿の気候。内見時に「クローゼット内や窓枠にカビや結露の跡がないか」をチェックし、通風性・採光性の十分な物件を選びましょう。

ワナ３：周辺環境の不便さが見落とされがち

家賃安＝「辺鄙な場所」とイコールになる場合があります。

• スーパー・コンビニまで車で10分以上
• バスの本数が少なく通勤が不便
• 夜間の街灯が少なく治安が不安

沖縄県庁の資料によると、車を持たない世帯は約30％。徒歩や公共交通での移動が多いご家庭は、物件だけでなく半径1km以内の生活利便施設を必ず確認しましょう。

ワナ４：契約条件に隠れた追加コスト

安い家賃の裏には、以下のような追加費用が設定されていることがあります。

• 駐車場代：家賃とは別に5,000円～
• 共益費：月額3,000円前後
• インターネット料：別途契約必須

「見かけの家賃×12ヶ月」だけでなく、「実際に毎月支払う金額×12ヶ月」で比較することが大切です。

市場に対する意見：安さの背景を読み解く力を

沖縄の賃貸市場では、「格安物件」というキャッチコピーが目を引きます。しかし、家賃だけで判断せず、設備・環境・契約条件を総合的に見ることが、後悔しない物件選びの本質です。私自身、数多くの相談を受ける中で、「安さの裏を読める人ほど、安心＆快適な住まいを手に入れている」と実感しています。

未来の安心につながるチェックリスト

1. 設備の交換・修繕履歴を確
2. 風通し・採光状況を内見で体感
3. 周辺施設までの距離を地図で把握
4. 毎月の総支出（家賃＋追加費用）を試算

これらをしっかり押さえれば、家賃の安さに潜むワナを回避し、長く安心して暮らせる物件を見つけられます。今すぐチェックリストを活用して、賢い沖縄の部屋探しを始めましょう！