賃貸不動産において、設備と備品の違いを理解することは、物件選びや契約時に役立つ重要なポイントです。この記事では、設備と備品の違いを説明し、一般的なケースでの数値も交えて具体的に解説します。

設備とは？

設備とは、物件そのものに取り付けられており、居住者が使用するために備えられている固定的なものを指します。これには、物件を退去する際に取り外して持ち帰ることができないものが含まれます。例えば、以下のようなものが「設備」に該当します。

• エアコン
• 給湯器
• インターホン
• キッチンのガスコンロ（据え付け型）
• 浴室のシャワー

これらの設備は物件の一部として考えられ、修理や交換が必要な場合、通常は家主（大家）が対応します。

設備の数値例

例えば、エアコンが設置されている賃貸物件の割合は都市部で80%以上と言われています（例：東京都では約85%）。また、インターホンが設置されている物件の割合も高く、70%以上の賃貸物件に標準装備されています。

備品とは？

一方で、備品は居住者の使用に供されているが、取り外しやすい家具や家電などの移動可能なものを指します。これには、物件を退去する際に持ち出すことができるものが含まれます。具体的には、以下のようなものが該当します。

• 冷蔵庫
• 洗濯機
• 電子レンジ
• 家具（ベッド、テーブルなど）

備品は物件の所有物ではなく、借主が所有または追加で借りるものが多いです。備品が賃貸物件に含まれている場合、それは「家具付き物件」として提供されることがあります。

備品の数値例

家具付き賃貸物件は一般的に都市部で10%前後です。例えば、家具付き物件が多いのは都心部のシェアハウスや学生向けアパートで、その割合は全国平均で15%未満とされています。

設備と備品の費用の違い

設備は基本的に賃料に含まれますが、備品はオプションとして追加料金が発生する場合があります。例えば、家具付き物件の場合、月額で5,000円から10,000円の追加料金がかかることが一般的です。

設備と備品の管理責任

• 設備に故障や不具合が発生した場合、家主が修理や交換を行う責任があります。例：エアコンが壊れた場合、家主が修理費用を負担します。
• 備品は借主の所有物である場合が多いため、そのメンテナンスや修理は基本的に借主の責任となります。例：借主が設置した冷蔵庫が壊れた場合、修理費用は借主が負担します。

まとめ

賃貸物件を選ぶ際は、設備と備品の違いを把握し、契約内容を確認することが重要です。設備は物件に固定されており、家賃に含まれることが多いですが、備品は取り外し可能で、家具付き物件として提供されることが多いです。都市部の賃貸物件では設備が充実していることが多く、エアコンやインターホンの設置率が高いのが一般的です。

このように設備と備品を理解することで、自分に合った物件選びがスムーズになるでしょう。